AIで仕事を効率化する|浮いた時間を何に使うか
AIで仕事を効率化したい。そう考えるとき、抜けやすいのがその先の話です。
僕がお伝えしたいのは、順番の話です。浮いた時間を何に使うのかを先に決めていないと、時間は静かに消えます。作業が速くなったはずなのに、月末に振り返ると何も変わっていません。この状態はよく起こります。
この記事では、効率化を成果につなげるために、浮いた時間の使い先をどう決めるかを整理します。
仕事の効率化で先に決めるのは、使い道です
時間を空けること自体には値打ちがありません。空いた時間が何に使われたかで、後の結果が決まります。ところが、使い道を決めていないと、空いた分は日々の細かい用事に吸われます。返事を書く、調べ物をする、また新しい道具を探す。どれも悪いことではありませんが、積み上がりません。
作業を速くする前に、空いたらこれをやる、と決めておいてください。決めるのは1つで十分です。2つ3つ並べると、結局どれもやりません。紙に1行だけ書いて、目に入る場所に置いておくくらいがちょうどいいです。
使い道を決めるときは、今いちばん足りていないものから選びます。見てくれる人が少ないのか、話す機会がないのか、出す物の中身が薄いのか。足りていない場所に時間を入れるほうが、後の変化は大きくなります。
効率化は目的ではなく、その1行をやるための手段です。
浮いた時間が消える人に共通していること
時間が空くと、また道具を探しに戻る人がいます。新しいものが出るたびに試して、使い方を覚えて、また次を探す。詳しくはなりますが、出す物の数は増えていません。これは勉強しているようで、同じ場所を回っているだけです。
もう1つは、細かい直しに時間を溶かすことです。文字の色や、言い回しの微調整を延々と続けます。手は動いているので、やっている感じは残ります。ただ、そこを直しても、見てくれる人の数は変わらないことがほとんどです。
3つめの消え方は、人に見せない作業ばかり増えることです。整理する、まとめる、並べ替える。必要な場面はありますが、それだけでは外に何も出ていきません。手を動かした時間のうち、外に出た分がどれくらいあるかを見てください。
どれも、次に何をするかを決めていないから起きます。空白があると、人は目の前の作業で埋めてしまいます。だから、埋まる前に使い先を置いておきます。

使い道その1 自分にしか出せないものを足す時間
AIが作った下書きは、どこかで見たような形になりがちです。似たものが並ぶ中で読んでもらうには、他と違う部分がいります。それは、自分が実際にやってみて分かったこと、うまくいかなかったときの理由、気をつけている点です。
この材料は、机の前で考えても出てきません。手を動かした後に残るものです。だから、浮いた時間の一部は、自分が試す時間に回します。試したことが増えるほど、書ける中身も増えていきます。ここが増えない人は、いつまでも一般的な話しか書けません。
試すことは、大きくなくてかまいません。小さく1つやって、気づいたことを書き留める。その積み重ねが、そのまま自分の材料になります。
速く作れるようになったなら、その分だけ材料を増やす。この順番で回すと、出す物の中身が濃くなります。
使い道その2 試して、結果を確かめる時間
作った物がうまくいくかどうかは、出してみるまで分かりません。頭の中では良さそうだと思ったものが、まったく反応されないこともあります。だから、確かめる時間を先に取っておきます。試さずに1つの形に賭けるのは、当てものと変わりません。
確かめるときは、区切りを決めておきます。いつまでに、何を見て、どうだったら続けるのか。ここを決めずに出すと、良かったのか悪かったのか分からないまま次へ進んでしまいます。反応がなかったものは下げて、反応があったものに手を入れる。この繰り返しが、限られた時間の中で結果を寄せる方法です。
確かめる材料は、数字だけではありません。実際に読んだ人や、話した相手の言葉も材料になります。どこで引っかかったのか、何が分かりにくかったのか。聞ければ、直す場所がはっきりします。聞くときは、良かったところより、分かりにくかったところを先に聞きます。ほめ言葉は集まりやすく、直す材料にはなりにくいからです。

速さより、追いかけられない形にする
効率化が進むと、もっと数を出せると考えたくなります。ただ、数を増やすほど、毎日それを回し続ける必要が出ます。ある日止まったときに全部が止まる形は、後が苦しいです。
目指したいのは、自分が毎日追いかけなくても回る形です。人が来る入口を用意しておく。連絡先を持たせてもらう。次に読んでもらう流れを作っておく。こうした準備は一度作れば残ります。効率化で浮いた時間は、残るもののほうに使うと後が楽になります。
残るものを作る作業は、すぐに結果が見えません。だから後回しになりやすいところです。浮いた時間の使い先を先に決めておくのは、この後回しを防ぐためでもあります。
その場で消える作業と、後に残る作業。どちらに時間を入れているかを、ときどき見てください。
効率化できているかを何で確かめるか
最後に、確かめ方を決めます。作業時間が短くなったかどうかだけを見ると、判断を誤ります。見るのは、出せた数と、届いた人の数、そして話につながった回数です。時間が浮いたのに、この3つが去年と同じなら、浮いた分はどこかに消えています。
数字は毎日見なくてかまいません。月に一度、同じ項目を並べるだけで十分です。並べる項目は、去年と同じものにしておきます。項目を変えると、前と比べられなくなります。同じものを並べ続けると、変化が見えます。変化が見えると、次にどこを直すかも決まります。
やめたことも書いておきます。何を手放したのかが残っていると、同じ作業に戻りかけたときに気づけます。AIで仕事を効率化する目的は、楽になることだけではありません。空いた時間を、積み上がるほうへ移すことです。
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