AIの勉強方法|本を読む前に手を動かすほうが早い理由
AIの勉強を始めようとして、本や講座を探している人は多いと思います。
僕の考えを先にお伝えすると、順番が逆です。読んでから始めるより、小さく手を動かしてから読むほうが、身につく速さが違います。
この記事では、なぜその順番なのか、そして何を覚えて何を覚えなくていいのかを整理します。
AIの勉強のゴールは、AIに詳しくなることではありません
まず、ゴールを決めます。ここがずれると、勉強そのものが目的になります。詳しくはなったのに、自分の仕事は何も変わっていません。よくある話です。
置きたいゴールは、自分の仕事の中でAIが使える場所を1つ見つけて、そこを回せるようになることです。1つでかまいません。1つ回せるようになると、次の場所も見えます。反対に、全体を分かってから始めようとすると、いつまでも始まりません。覚えることは次から次に出てくるからです。
1つ回せる場所が決まると、調べる範囲も狭くなります。全部を知る必要がなくなるからです。知りたいことがはっきりしている状態で読むと、同じ本からでも受け取れる量が変わります。
勉強した量ではなく、使えた場所の数で自分を見てください。使えた場所は、数えられるようにしておきます。1つ、2つと増えるのが見えると、続けやすくなります。
本を読む前に手を動かすほうが早い理由
読んで分かるのは、こういうことができる、という話までです。自分の仕事で使えるかどうかは、そこには書かれていません。同じ道具でも、扱う仕事が違えば向き不向きが変わるからです。
実際に渡してみると、思っていたのと違うものが返ってきます。その違いを見て、頼み方を直します。この往復の中で、どこまで任せられて、どこからは自分でやるべきかの感覚がついてきます。この感覚は、読むだけでは手に入りません。判断は、外した回数の分だけ育ちます。
手を動かす時間は、長くなくてかまいません。1日15分でも、渡して返ってきたものを読む回数は積み上がります。まとめて何時間もやろうとすると、始める前に構えてしまいます。
読むのをやめる必要はありません。順番の話です。動かしてから読むと、書かれていることが自分の作業と結びつきます。だから、まず小さく渡してみる。それから足りない部分を調べる。この順番が早いです。

ゼロから考えず、うまくいっている形を真似る
手を動かすといっても、白紙から始めると止まります。だから、すでにうまくいっている形を探して、そこに自分の中身を入れ替えます。文章でも、案内の作り方でも同じです。良いと感じたものを集めておいて、その並び方をなぞる。この進め方が、いちばん遠回りの少ないやり方です。
真似るというと、後ろめたく感じるかもしれません。写すのとは違います。写すのは中身をそのまま持ってくることで、これはやってはいけません。真似るのは、順番や考え方を借りて、中身は自分のものに置き換えることです。ここを分けて考えてください。
置き換える作業をしている間に、なぜその並びなのかが分かってきます。ここが勉強になる部分です。集めるときは、自分が心を動かされたものを選びます。なぜ動いたのかも一緒にメモしておくと、後で効いてきます。集める数は多くなくてかまいません。手元に3つか4つあれば、並び方の共通点が見えてきます。
試して、確かめるところまでが勉強です
作ってみたものは、出してみないと良し悪しが分かりません。頭の中では良さそうだと思っていたものが、まったく反応されないこともあります。試さずに1つの形に賭けるのは、当てものと変わりません。
試すときは、区切りを決めておきます。いつまでに、何を見て、どうだったら続けるのか。この3つを決めてから出します。反応がなかったものは下げて、あったものに手を入れる。この繰り返しが、勉強を結果に変える部分です。ここまでやって、はじめて自分の中に残ります。
試した結果は、良かったものだけでなく、外れたものも残しておきます。外れた理由が分かると、次に同じ形を選ばなくなります。この記録は、他の人には見えない差になっていきます。区切りを決めておくと、迷う時間も減ります。続けるかやめるかを、毎日考えなくて済むからです。

覚えなくていいことがあります
勉強の対象を分けます。変わるものと、変わらないものです。変わるのは、料金の仕組み、画面の見た目、できることの範囲、新しい道具の名前です。ここは追いかけてもきりがありません。要るときに調べれば足ります。
変わらないのは、考え方のほうです。誰のどんな困りごとに向き合うのかを決めること。渡していい仕事と、手元に残す仕事を分けること。出てきたものを何で判断するのかを持っておくこと。ここは道具が入れ替わっても使えます。時間をかけるなら、こちらにかけてください。考え方は、覚えるものではなく使うものです。作業の中で何度も通ると、身についていきます。
変わるものを追いかけたくなったら、それを使う場面が自分にあるかを考えてみてください。場面が思い浮かばないなら、今は覚えなくていいことです。新しいものが出るたびに焦る人は、変わる側ばかり追いかけています。
3か月後に何が残っているか
最後に、進み方の目安をお伝えします。最初の数日で、自分の仕事の作業を書き出して、渡せそうなものを1つ選びます。次の2週間で、その1つを何度も渡して、頼み方を直します。慣れてきたら、隣の作業に広げます。読むのは、この途中で詰まったときで十分です。
分からない言葉が出てきたら、その場で調べます。まとめて勉強しようとするより、詰まったときに調べたことのほうが頭に残ります。
この進め方だと、3か月後に残るのは知識ではなく、回っている作業です。知識は忘れますが、回っている作業は残ります。そして、回っているものがあると、次に何を学ぶべきかが自分で分かるようになります。AIの勉強方法で迷ったら、まず1つ渡してみてください。そこから先は、手が教えてくれます。
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