個人で稼ぐ力とは|会社の外でも通用するものの正体
個人で稼ぐ力をつけたいと思って、資格の一覧を見た経験はありませんか。何かを取れば道が開ける気がします。
先に答えを書きます。個人で稼ぐ力とは、資格の数ではありません。困っている人を見つけて、その困りごとを解決し、必要な人に届けるまでの一続きの力です。どれか1つだけでは形になりません。
個人で稼ぐ力とは、資格の数ではありません
資格は、何かができることの証明として使われます。ただ、お金を払う側が見ているのは証明書ではありません。自分の困りごとが片づくかどうかです。だから、資格を持っていても仕事が来ない人がいますし、資格がなくても頼まれ続ける人がいます。この差は能力の差というより、相手の困りごとに合わせて動けているかどうかの差です。
ここを取り違えると、学ぶことが目的になります。次はこの講座、その次はこの資格、と積み上げていく間に、実際に誰かの役に立つ機会が一度もないまま時間が過ぎます。
学ぶこと自体を否定しているのではありません。順番の話です。誰かの困りごとに向き合いながら学ぶと、覚えたことがすぐ使えます。使う場がないまま覚えると、頭の中にしまわれたままになります。
力がついたかどうかは、覚えた量では測れません。誰かの状態を変えられたかどうかで測ります。
中身は3つに分かれます
ひとことで稼ぐ力と言っても、中身は3つに分けられます。見つける力、解決する力、届ける力です。見つける力とは、人が何に困っているのかに気づく力を指します。解決する力は、その困りごとを実際に軽くする力です。届ける力は、必要としている人にその存在を知ってもらう力になります。
- 見つける力(誰が何に困っているのかに気づく)
- 解決する力(実際にその状態を変えられる)
- 届ける力(必要な人に知ってもらう)
多くの人が持っているのは、真ん中の解決する力です。仕事の中で身につけてきたものがあります。足りていないのは、たいてい両端です。困りごとに気づく前に商品を作ってしまう、作ったのに知らせる手段がない。この2つが抜けていると、力があっても収入につながりません。
この3つは、順番にも意味があります。見つける前に解決策を用意すると、誰も困っていないものができあがってしまうのです。届ける前に解決する力がないと、来てくれた人を困らせます。

会社の中で身につく力と、外で要る力は違います
会社では、仕事は分けて配られます。作る人、売る人、支える人。それぞれが自分の持ち場に集中する形です。だから、長く勤めるほど持ち場の力は深まります。ただ、その一方で、仕事そのものを見つけてくる部分には触れないまま時間が過ぎます。
外に出ると、この部分が最初に必要になります。誰に向けるのかを自分で決めて、その人に届く場所まで自分で運ぶ。ここで戸惑う人が多いです。腕はあるのに仕事がない、という状態は、たいていここが原因です。
もう1つの違いは、判断の速さです。会社では相談してから決めますが、外では自分で決めて、結果も自分で受け取ります。これは慣れの問題なので、小さな判断を数多く重ねると軽くなっていきます。
逆に言えば、足りないのは持ち場の力ではありません。前と後ろをつなぐ部分です。ここは学べば身につきます。長く勤めた経験が無駄になるわけではありません。
あなたの経験のどこが値段になるのか
自分には売れるものがない、と言う人は多いです。ただ、話を聞いていくと、たいてい何かしら持っています。見落とされているのは、経験そのものではなく、その経験で相手の状態がどう変わるかという部分です。人は手段にお金を払っているのではありません。その先にある変化のために払っています。
あなたが越えてきた場所は、いま同じところで止まっている人にとっての近道です。どうやって越えたのかを説明できるなら、それは十分に値段のつくものです。
値段がつくのは、変化の大きさに合わせてです。同じ経験でも、相手の困り方が深いほど、受け取る側にとっての価値は大きくなります。誰に向けるかで金額が変わるのは、ここが理由です。
ここで気をつけたいのは、専門家のふりをしないことです。詳しすぎる人の話は、初めての人には難しく聞こえます。少し先を行っている人の言葉のほうが届きます。自分の位置を大きく見せる必要はありません。

力がついてきたかどうかを確かめる方法
目に見えないものなので、確かめ方を持っておくと迷いが減ります。僕がすすめたいのは3つです。1つ目は、向き合う相手の悩みを、思いつくまま30個書けるかどうか。書けないなら、まだ相手のことを知りません。2つ目は、自分がやっていることを、知らない人に一言で説明できるかどうか。長い説明が要るなら、まだ絞れていない合図です。
3つ目は、断られた理由を言えるかどうかです。なんとなく合わなかった、で終わっているうちは次に進めません。値段なのか、時期なのか、そもそも困っていなかったのか。ここが言えると、直す場所が決まります。
確かめるときに点数をつける必要はありません。できていない項目が見つかったら、それが次にやることだと考えるだけで足ります。
この3つは、机の上で考えるだけでは埋まりません。人と話した回数が、そのまま答えの細かさになります。
今日から鍛えられるところ
力をつける近道は、講座を増やすことではありません。誰か一人の困りごとを、最後まで解決してみることです。相手は身近な人でかまいません。話を聞いて、何に困っているのかを言葉にして、できることをやってみる。そして、どう変わったのかを聞いてみてください。この一周を通ると、3つの力が同時に動きます。
一周したら、そのときに使った言葉を残しておいてください。相手が口にした言い方は、あとで文章を書くときの材料になります。自分で考えた言い回しより、はるかに届きます。
そして、同じことをもう一人に対してやってみてください。二人目で、前回とどこが違うかが見えてきます。この差が、あなたの型になります。
個人で稼ぐ力は、才能というより順番の話です。見つけて、解決して、届ける。この一続きを何度も回した人が、会社の外でも通用する形を手にしていきます。
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