AIに記事を書かせるプロンプト|結果が変わるのは指示の順番
ブログ記事をAIに書かせるとき、うまくいかないと感じたら、たいていは指示の中身を足そうとします。条件を増やし、注文を細かくしていく形です。
ですが、僕が見てきた限り、結果を分けるのは長さではありません。何を先に渡すかという順番です。ここでは、指示を組み立てるときの考え方を整理します。そのまま貼れる文面は載せません。順番が分かれば、自分の言葉で作れるからです。
プロンプトは長さではなく順番で変わります
同じ条件をそろえても、渡す順番が違うと出てくる文章は変わります。理由は単純です。AIは、先に渡された情報を土台にして続きを組み立てるからです。最初に文字数や見出しの数を伝えると、その形を満たすことが目的になります。中身より、形が先に決まってしまいます。反対に、最初に読む人と悩みを伝えると、その人に向けた話として組み立てが始まります。形の指定は後から乗せても間に合います。長い注文を書いているのに、出てくる文章が薄いと感じる人は、順番が反対になっていることが多いです。
指示を足す前に、並べ替えを試してください。文字を増やすより効くことがあります。
順番が効く理由は、もう一つあります。長い注文の中に、大事な情報が埋もれてしまうことです。条件が20個並んでいると、どれが芯なのか分かりません。人に頼むときと同じです。最初にいちばん大事なことを言い、細かい条件は後で足す。この形にすると、返ってくるものの中心がずれにくくなります。
最初に渡すのは、読む人と悩みです
いちばん先に渡すのは、誰に向けた記事なのかという情報です。年齢や職業だけではありません。今どんな状態にいて、何につまずいているのかまで伝えます。ここが細かいほど、出てくる文章の宛先がはっきりします。ぼんやりした相手を伝えると、ぼんやりした文章が返ってきます。ここで手を抜くと、あとからどれだけ条件を足しても直りません。宛先が決まっていない文章は、言葉づかいを直しても宛先ができないからです。悩みも同じです。大きなくくりではなく、その人が今日つまずいている一点まで落としてください。
この情報は、AIのためというより、自分のために必要です。書きながら、自分の中の宛先もはっきりしていきます。
宛先を伝えるときは、状況を1つ入れてください。同じ悩みでも、始める前の人と、やってみて止まっている人では、必要な言葉が変わります。どちらに向けるのかを1行だけ書き添えると、出てくる文章の温度が変わります。ここを省いた指示は、たいてい説明書のような文章を返してきます。

次に渡すのは、あなたが持っている答えです
次が大事なところです。その悩みに対して、自分がどう答えるのかを先に渡します。ここを渡さずに書かせると、記事はどこにでもある一般論になります。よく言われている話を集めた文章です。読む人にとっては、すでに見たことのある内容になります。答えを持っていないまま書かせるのは、丸投げです。丸投げした文章は、そのまま出しても選ばれません。先に答えを決めるのは、AIではなくあなたの仕事です。答えがまだ固まっていないなら、書かせる前に自分の中を整理する時間を取ってください。
答えといっても、立派なものである必要はありません。自分が同じ場面でどう決めたか。その一行があれば、記事の芯になります。
答えを渡すと、もう一つ良いことがあります。出てきた文章の良し悪しを見分けやすくなることです。自分の答えと違う方向に進んでいれば、すぐに分かります。答えを持たずに読むと、うまい文章に見えるかどうかだけで判断することになります。それでは中身の薄さに気づけません。
形の指定は、最後で足ります
見出しをいくつにするか、どのくらいの長さにするか、どんな言葉づかいにするか。こうした形の話は最後で足ります。ここを先に渡すと、形をそろえることが目的になってしまいます。形の中でとくに効くのは、書かないものを伝えることです。入れてほしくない要素を先に外しておくと、あとの手直しが減ります。難しい言い回しを避けてほしい、決まった型の締めくくりはいらない、といった指定です。足す指定より、外す指定のほうが効き目が分かりやすいです。
- 誰に向けて書くのか
- どんな悩みに答えるのか
- その答えは何か
- どんな形で出すのか
この並びで渡すのが、僕が基本にしている順番です。

プロンプトは一度で仕上げようとしないほうが早いです
長い指示を1回書いて、完成品を出させようとする人がいます。うまくいくこともありますが、たいていは中身が平べったくなります。分けたほうが早いです。最初は下書きだけ出させます。次に、薄い部分を指してもう一度書かせてください。最後は、自分の言葉と経験を入れて仕上げます。この3段に分けると、どこが足りないのかを見ながら進められます。一度で終わらせようとすると、直す場所が全体に散らばって手が付けられなくなります。回数を分けるのは遠回りに見えて、実は近道です。
途中で方向がずれたら、直すより最初からやり直すほうが早いこともあります。長く続いたやり取りは、前の内容に引っぱられます。
回数を分けるときは、1回ごとに見るところを1つに絞ってください。中身の濃さを見る回、事実を見る回、読みやすさを見る回。まとめて見ようとすると、どれも中途半端になります。一度に全部を直そうとして手が止まる人は、この分け方を試してみてください。
良し悪しを決めるのは、あなたの基準です
最後に、いちばん大事な話をします。出てきた文章が良いか悪いかを決めるのは、あなたです。判断する基準を持たないまま何度も書かせても、選べません。基準は難しいものでなくていいです。読む人の悩みに答えているか。答えが前のほうにあるか。事実として合っているか。この3つで十分に選べます。指示を工夫することばかりに目が向くと、この基準を育てる時間が減っていきます。うまい指示を集めるより、自分の目を作るほうが長く効きます。道具は変わっていきますが、判断する目は残ります。
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