ビジネスの仕組み化とは|働き続けなくても回る形
仕組み化という言葉は、よく聞くわりに中身がぼんやりしています。自動で売れる形のことなのか、人を雇うことなのか、使い方が人によって違います。
先に、僕なりの答えを書きます。ビジネスの仕組み化とは、自分がその場にいなくても進む部分を増やすことです。全部が自動になるわけではありません。この記事では、どこが仕組みにできて、どこに人が残るのかを整理します。
ビジネスの仕組み化とは、自分がいなくても進む部分を増やすことです
仕組み化と聞くと、放っておいてもお金が入る形を思い浮かべる人が多いです。実際は少し違います。仕事の流れを分けていくと、毎回あなたが判断しないと進まない部分と、決まった形をなぞるだけの部分に分かれます。後者を、あなたがいなくても進むようにしていくのが仕組み化です。案内を届ける、日程を決める、資料を渡す、支払いを受け取る。こうした場所は形が決まっているので、先に組んでおけます。人が毎回やる必要はありません。
この見方に立つと、目指す形がはっきりします。全部を無くすのではなく、あなたが向き合うべき場面のために時間を空ける、ということです。
だから最初の問いはこうなります。今あなたが毎日やっている作業のうち、判断が要らないものはどれか。ここに答えられると、仕組み化はもう半分進んでいます。
仕組みにできる場所と、人が残る場所
個人のビジネスは、大きく4つの場所に分かれます。知ってもらうこと、連絡先を持たせてもらうこと、提案すること、受け取って届けること。このうち、知ってもらう部分と連絡先を持たせてもらう部分は、形にしやすい場所です。決まった案内を、決まった順番で届けるだけだからです。受け取って届ける部分も、道具に任せられます。残るのは提案の場面です。相手の話を聞き、その人に合うかどうかを見るところは、人が向き合うほうが結果につながります。
- 知ってもらう(記事・投稿・広告)
- 連絡先を持たせてもらう(登録と自動の案内)
- 提案する(ここは人が向き合う)
- 受け取って、届ける(支払いと渡し方)
ここを取り違えて、提案の場面まで自動にしようとすると、話の合わない人が申し込んできます。相手も困りますし、あとの対応が増えます。自動にする場所と、人を残す場所を先に決めてください。ここを分けておくと、あとで無理な作り直しをせずに済みます。

期間を区切って売るか、いつでも申し込める形にするか
仕組み化のやり方は、大きく2つに分かれます。1つは、期間を区切って募集するやり方です。全員が同じ日から始まるので運営が楽で、場も盛り上がります。ただし人を集める力が弱いと参加者が少なくなり、次の売上まで間が空きます。もう1つは、いつでも申し込める形にするやり方です。案内を先に組んでおき、相手が自分の都合で申し込みます。集まる人数が少なくても、毎月なだらかに積み上がるやり方です。どちらを選ぶかは、今のあなたの集める力で決まります。
人を一度に集められるなら、区切るやり方が向いています。まだそこまでではないなら、いつでも申し込める形のほうが回ります。少ない人数でも成り立つからです。
ここを見栄で選ぶと苦しくなります。今できる集め方に合わせて決めてください。集める力がついたあとで、区切るやり方に変えることもできます。
ビジネスの仕組み化がうまくいかない人は、手段を並べています
仕組みを作ったのに動かない、という相談はよくあります。中を見ると、渡すものの説明ばかりが並んでいることが多いです。動画が何本ある、資料が何ページある、といった説明です。ですが人は、手段のためにお金を払っているのではありません。その先にある変化のために払っています。ここがずれていると、どれだけ丁寧に組んでも人は動きません。仕組みとは、相手が今いる場所から、行きたい場所までを運ぶ道です。道の説明が抜けていると、乗る理由が生まれません。
渡すものではなく、たどり着く場所と、そこまでの進み方を先に見せてください。どんな順番で何が変わるのかが分かると、相手は自分に必要かどうかを判断できます。
もう1つ多いのが、断る理由をそのままにしていることです。時間がない、うまくできる気がしない、といった引っかかりです。ここを先に外しておくと、仕組みは滑らかに動きます。相手が止まる場所は、だいたい決まっているものです。先回りしておく価値があります。

どこで止まっているかは、数にすると見えます
仕組みを直すときに大事なのは、感覚ではなく数です。何人が見て、何人が登録し、何人が話を聞きに来て、何人が申し込んだのか。この並びを書き出すと、どこで人が減っているのかが1か所に見えてきます。全部を同時に良くしようとすると、力が散るだけです。いちばん大きく減っている場所だけを直すほうが、結果は早く変わります。数を並べるのは、自分を追い込むためではありません。次にやることを1つに絞るためです。細かい数字でなくてかまいません。おおよその人数でも、減っている場所は見えてきます。
数を見ないまま直そうとすると、たいてい作り直しになります。作り直しは時間がかかるわりに、原因が違えば結果も変わりません。
順番はいつも同じです。数を見て、詰まりを見つけて、そこだけ直します。
最初に仕組みにする一か所
いきなり全部を仕組みにしようとすると、途中で止まります。まずは、あなたが毎回同じことを言っている場所を探してください。同じ説明を何度もしている場所、同じ案内を毎回書いている場所、日程の調整に取られている時間。こうした場所は形が決まっているので、先に外せます。ここが軽くなった分だけ、時間が手元に戻るはずです。空いた時間は、人と向き合う場面に回します。この置き換えが、仕組み化のいちばん分かりやすい効果です。全部をやろうとせず、いちばん回数が多い1つから始めてください。その1つが軽くなるだけでも、1日の使い方は変わります。
そして仕組みは、一度組んだら終わりではありません。人の反応を見ながら、少しずつ形を変えていきます。最初から完成した形を目指すと、いつまでも出せません。
ビジネスの仕組み化は、楽をするための話ではありません。あなたにしかできない場面に時間を使うための、順番の話です。
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